OMRCでは、プログラムにて得た収益を、イルカ類や海棲生物の「研究」「保護」「教育」に役立てています。
取り組んでいる研究活動をご紹介いたします。
沖縄エコファンド
一般公募による研究、野生動物保護、環境教育活動への助成活動
2019年 |
・ イルカ免疫増強を目的とした乳酸菌の投与(三重大学) ・ 児童たちによるヤンバルクイナ調査(NPO法人どうぶつたちの病院 沖縄) |
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2018年 |
・ イルカ用ポータブルエコーの開発(レキオ・パワー・テクノロジー株式会社) ・ トビハゼ類の相互作用の研究と理科教育への応用(沖縄県立コザ高等学校) |
2017年 |
・ ヤンバルクイナの体重変動に基づく産卵周期の把握(NPO法人どうぶつたちの病院 沖縄) ・ ドルフィンプログラムにおける飼育下ハンドウイルカの音響特製解析と教育プログラムへの応用(酪農学園大学) ・ 渡嘉敷産ミナミメダカ復活プロジェクト(沖縄県水産高校) |
イルカなど飼育動物の血液データの収集
飼育動物の健康状態を把握するために血液データを収集し、スタンダード(標準値)を作成しています。血液検査機を整備し、適切なタイミングで繰り返しデータ収集を行える体制を整えています。
学会・研究会での事例・症例発表
動物を飼育していく上で、さまざまな事例や症例の発表を積極的に行っています。 動物の病気は、未知なものや治療が確立されていないものが多く、情報の共有が不可欠です。また、動物の移動用コンテナの開発やトレーニング手法、教育的プログラム手法に至るまで、さまざまな事例や情報を共有し、新たな開発に役立てています。
バンドウイルカの繁殖に関わる研究、実績
飼育下でイルカ類を繁殖させるのは非常に難しい点がありますが、 OMRCでは設立時より、イルカ類の妊娠出産について様々な試みを実施しています。その成果が実を結び始め、現在では1年に1回程度の出産が行われ、生まれた幼獣も元気に育つようになりました。今後もイルカの出産を推進していくなかで、自施設内だけでは遺伝子の偏りが生じることから、他施設の個体の精子が必要となります。それを解決する手段として、かごしま水族館との共同研究を行っています。2019年にはかごしま水族館のオスの精子を輸送して人工授精を行い、2020年にオスのイルカが誕生しました。
ウミガメの保護や標識漂流
海岸に流れ着いたウミガメを保護したり、死亡して打ち上がったウミガメの情報を日本ウミガメ協議会に提供しています。
ストランディング海棲哺乳類の保護・研究
海岸に打ち上がったイルカ類の保護活動や、死亡した個体の調査研究を行っています。